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温故知新?秋改編の目玉「情報番組ラッシュ」の雑感
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今年の秋のテレビ番組改編では、情報番組に話題が挙がった。バブル期には豪華俳優やタレントを数多く起用したドラマやバラエティー番組、不況時にはキャラ単価が安い文化人を起用したクイズ番組や情報番組が多く制作される傾向にあるが、図らずもバラエティー番組の穴を情報番組が埋めるという結果になったようだ。
以下、秋からスタートした情報番組は以下のとおり。
| 曜日 | 制作局 | 番組名 | 出演者 | 改編前の番組 |
| 月 | テレビ朝日 | 報道初ドキュメンタリ宣言 | 長野智子 | バラエティー |
| 水 | TBS | 水曜ノンフィクション | 関口宏 | バラエティー |
| 毎日放送 | 久米宏のテレビってやつは!? | 久米宏・八木亜希子 | バラエティー | |
| 土 | TBS | 情報7daysニュースキャスター | ビートたけし・安住紳一郎 | 情報番組 |
全番組が出そろった11/3~8放送分から寸評を加えていきたいと思う。尚、批評の対象は番組の構成に対するもので、放送内容そのものの感想については差し控える。サブタイトルは、東京ニュース通信社配信の新聞テレビ欄での掲載内容をそのまま転載した。
報道初ドキュメンタリ宣言
11/3 OA #1 「消えゆく妻の記憶・・・認知症の南田洋子よ!夫長門裕之が壮絶介護独占全記録」
視聴率:22.9%
この日の回は、アルツハイマー型認知症に罹患した女優の妻と、彼女に寄り添う俳優の夫の日常の生活を放送。治療方法の紹介というよりも、言葉は悪いかもしれないが「老夫婦の日々の暮らし」を淡々とカメラが追うというオーソドックスなドキュメンタリーである。
言葉は悪いかも知れないが視聴者の指向に応えられる主題探しは容易でないだろう。長門氏の弟である津川雅彦氏が経営している輸入おもちゃ販売業の資金繰りが行き詰まる様子もフジテレビのドキュメンタリーで取り上げられていたが、ある程度のプライバシーを切り売りする芸能人ならともかく、今まで秘匿してきた自分や身内の身体的欠陥や行状をカメラの前で告白できる一般人はそうはいないだろう。単独テレビ局制作の週一放送ドキュメンタリーは、そんな状況な中で幾度か「やらせ問題」を引き起こしてきた。また、既に放送している「報道特集NEXT」(TBS)、「ザ・ノンフィクション」(フジテレビ)、「NNNドキュメント」(日本テレビ)をみても決して視聴率に恵まれているとはいえない。
その中での「ドキュメンタリー宣言」・・・頑張ってほしい。
水曜ノンフィクション
11/5 OA #3 「米国初の黒人大統領が誕生?選挙の裏事情▽戦争、経済・・・・影響日本は」
視聴率:4.8%
寸評:「ステロタイプなVTR構成」と「関口氏の見解に同調するリベラル派論客」とのクロストークを通して、番組の主題を半ば強引に視聴者に刷り込ませる構成は、関口氏司会のこれまでの番組に共通するもので目新しさはない。同じく時事問題を取り上げる「サンデーモーニング」との違いは、VTRが「アリモノ」のニュース素材の再編集だけの番組作りを見直し、金がかかる現地生中継や取材も織り込みました!という一点だけであり、二番煎じの感は否めない。アメリカ大統領選挙を取り上げたこの日の「水曜・・・」でも、一番注目しているであろう「米国初の黒人大統領誕生から見るアメリカ経済停滞打破の展望」は、ニューヨーク特派員との中継で消化されてしまい、後は関口氏持論の「エゴイスティックな超大国アメリカの論理的破綻」の桶屋話を延々聞かされるはめになる。次回は「ネットの危険性」をテーマに取り上げるらしいが、「学校裏サイト」と「韓国芸能人の相次ぐ自殺」のみを取り上げてネットは危険だという結論に収斂させる内容は明らかで、個人的には次回も見たいとは思わない。
久米宏のテレビってやつは!?
11/5 OA #3 「初対面ですがガチで・・・VSホリエモンいま語るアノ深層▽東国原知事も」
視聴率:11.0%
寸評:「TVスクランブル」・「ニュースステーション金曜版」を彷彿とさせる多弁軽業師・久米氏の真骨頂といえる社会情報バラエティーだが、初回の視聴率が5.5%と「奢れる者、久しからず」を示す形を呈している。今回の目玉は「時代の寵児、小室哲哉の逮捕」の話題に、同じく「塀の中に堕ちたカリスマ」の象徴であるホリエモン(堀江貴文被告)が何を語るか・・・といったところだが、「僕なんかものすごくやられてるんで、全然何言われても堪えない。」と言わせる辺り、視聴者の予想を裏切らないコメントを引き出す久米氏の「鎌掛け」はやはり巧かった。
どうでもいいことだが、ホリエモンに番組出演をオファーには、ホリエモンがアメーバブログに開設している公式ブログのコメント欄に、番組スタッフが書き込みをするしか受け付けていないという。最近ネットニュースで目立つ、毒にも薬にもならないタレントの文言までもネットに垂れ流して、ネットユーザーを釣るサイバーエージェントの「大山鳴動して鼠一匹」宣伝術にただただ驚くばかり。一般企業なら商品の付加価値に裏付けのない情報を織り込むなど「信用失墜」に受け取られない。成長著しいポータルサイト企業はこんな事で儲けているものなのか?
情報7daysニュースキャスター
11/8 OA #4 「緊急生出演・プロ転向石井×ビートたけし×安住紳一郎が生トーク一本勝負・・・何が起こるか分からない・・・名言に隠れた本音とは▽特集麻薬汚染」
視聴率:16.3%
寸評:タイトルからも連想されるように、長年同時間帯で高視聴率を誇っていた前番組「ブロードキャスター」のコンセプトをそのままに、司会者を挿げ替えてバラエティー色を加えた情報ワイドショー。「社会問題に切り込むたけし氏」の構図はともすれば「TVタックル」と同様に思われるが、浜田幸一氏などの個性的な出演者に押されて番組の添え物に過ぎなくなったたけし氏の饒舌ぶりが、この番組では存分に見られるだけでもましともいえる。
今期改編の情報番組は、総じて過去に高視聴率を獲った番組の復刻や焼き直しであったと思う。
安易な番組作りは、ますますテレビ離れが進むことを強く危惧する。
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